こんにちは!ひだまり歯科です!

診療をしていると、入れ歯を使わなくても歯茎だけで上手に食事をされている患者さんがたまにいらっしゃるのですが、そういった方に入れ歯を作った方がいいのかどうか相談されることがあります。

こういう場合、入れ歯を作った時のメリットと作らなかった時のデメリットを比較して判断することが多いです。

噛むことを考えると入れ歯を作った方がいいのは明らかです。入れ歯がないと噛む面積が少なくなるので、食べ物を噛み砕いたり一塊にすることができないので丸呑みになってしまいます。そうすると消化も悪くなりますし、誤嚥や窒息の危険性もあります。食べ物を噛み砕く時間短縮にも繋がりますから、お食事中に疲れきってしまう可能性が低くなります。

一方で、入れ歯がない状態で食べることに慣れてしまっている方にとっては新しい入れ歯を使えるようになるまでに時間がかかる可能性が高い為、食べにくさから食事量が減ったりストレスになったりします。高齢になるほど「慣れる」こと自体に相当な負担がかかるため、入れ歯を作ることで得られるものよりもリスクが高くなる場合は「入れ歯を作らない」という選択をとることがあります。

しかし、「入れ歯は飲み込みにも影響がある」ということを考えなければなりません。

入れ歯がなくても問題なく食べられる方達は飲み込みの機能(嚥下機能)が良好なことが多いです。この飲み込む機能(嚥下機能)が低下していなければ、多少噛み砕きにくくても安全に呑み込むことができます。

反対に嚥下機能が低下してしまっている場合は、食べ物をしっかりと噛み砕き安全に呑み込むための塊にできないと「窒息・誤嚥」の危険性が非常に高くなるのです。

 

上記のように、様々な視点から「入れ歯を作るか・作らないか」を判断していきます。

年齢を重ねるたびに体の機能は落ちて行くことが多いので判断が難しくなります。定期的に歯医者にかかり、適切なタイミングで必要な治療を検討することが大切です。「歯医者は歯が悪くなってから行く」ではなく、「予防や早期治発見のために行く」と思ってもらえると嬉しいです。